『仏垂般涅槃略説教誡経』を学ぶ(令和3年度・2)
今は2月。釈尊涅槃会がある関係で、拙ブログでは毎年、『仏垂般涅槃略説教誡経(遺教経)』を学ぶことにしている。ところで、2月の和名は「如月(きさらぎ)」ではあるが、これについて、以下のような指摘がある。二月和名衣更着といふ、〔奥義抄〕此月余寒はげしくて、さらにきぬをきれば、きぬさらぎといふを略せり。三田村鳶魚編『江戸年中行事』中公文庫・昭和56年、35頁まぁ、2月は冬である。寒いわけである。よって、重ね着をすることを、「衣更着」といいそのまま「如月」という月名を読んだようである。さて、それでは『遺教経』の本文を見ておきたい。言い忘れたが、実は拙僧の手元には寛文8年(1668)版の『和解遺教経私鈔(上下巻)(以下、『私鈔』と略記)』がある(ただし、柳枝軒版で、版のかすれ具合からは後刷だろう)。今回からは、それも参考...『仏垂般涅槃略説教誡経』を学ぶ(令和3年度・2)