マルティン・ルター『九十五箇条の提題』を学ぶ・29
ドイツ宗教改革の発端にもなったとされるマルティン・ルターの『九十五箇条の提題』の日本語訳を学んでいく連載記事である。連載29回目である。4〔29〕聖セヴェリヌス、またパスカリスの物語が示しているように、煉獄にある魂のすべてが購われることを願っていたのかどうかを誰が知りうるというのか。深井氏下掲同著・21頁さて、前回までの内容に比べて、聖セヴェリヌス、或いは、パスカリスといった人たちの説話を前提にした条文となってきた。なお、全く分からないので、本書の補註なども参照してみるのだが、聖セヴェリヌスという人は、5~6世紀くらいの人で、アガウヌムという場所の修道院長だったとき、フランク王国の王の難病を治療した、という伝説があるらしい。一方で、パスカリスについては補註を見ても良く分からなかったので、独自に調べてみた。なお、...マルティン・ルター『九十五箇条の提題』を学ぶ・29